一般眼科

緑内障

緑内障とは?

緑内障は、目が耐えられる以上に眼球内部の圧力が上昇することによって眼の神経に障害が起こり、視野が狭く欠けてくる病気です。
緑内障の多くは痛みも感じず自覚症状もありません。しかし、一度障害で傷ついた視神経を元に戻す方法はなく、病気の進行をくい止めることが目標となります。したがって、できるだけ早期に緑内障を発見し、治療を開始することが大切です。
急性の緑内障では急激に眼圧が上昇し、目の痛みや頭痛、吐き気など激しい症状を起こします。時間が経つほど治りにくくなるので、急性閉塞隅角緑内障の発作が起きた場合は、すぐに治療を行って眼圧を下げる必要があります。

  • 1初期

    目の中心をややはずれたところに暗点(見えない点)ができます。自分自身で異常に気づくことはありません。

  • 2中期

    暗点が拡大し、視野の欠損(見えない範囲)が広がり始めます。しかし、この段階でも片方の目によって補われるため、異常に気づかないことが多いようです。

  • 3末期

    視野(見える範囲)はさらに狭くなり、日常生活にも支障をきたすようになります。さらに放置すると失明に至ります。

こんなお悩みありませんか?

  • 目の疲れが取れない
  • 視野が狭くなった
  • ものがよく見えなくなった

治療方法

薬物療法

眼圧を下げるために使われる薬は、主に房水の生産量を減らしたり、房水の流れをよくする薬です。まず点眼からはじめ、最初は1種類の薬で様子をみながら、途中で変更したり、また2~3種類を併用することもあります。
点眼だけでは効果が不十分な場合、内服薬を併用することもあります。急性緑内障の場合や薬物療法で眼圧コントロールが不十分な場合、レーザー治療や手術を行います。

レーザー治療

レーザーを虹彩にあてて穴を開けたり、繊維柱帯にあてて房水の流出を促進します。比較的安全で痛みもなく、入院の必要もありません。

手術

房水の流れを妨げている部分を切開し、流路をつくって房水を流れやすくする方法や、毛様体での房水の生産を押さえる方法などがあります。

目の病気を早期発見するためには、眼底検査が大切

緑内障など目の病気は自覚症状がほとんどないため、気づかないうちに進行する危険性があります。異常を早期に発見し、適切な治療を行うことが重要です。
そのために必要なのが眼底検査です。眼底検査では、眼底の血管や網膜、視神経の様子がわかり、病気の有無や進行状況を確認することができます。 予防のためにも、年に1回定期的に眼底検査を受けましょう。

飛蚊症

飛蚊症とは?

明るい所で白い壁、空などを見つめたとき、目の前に虫や糸くずなどの「浮遊物」が飛んでいるように見えることがあります。視線を動かしても一緒に移動してくるかのように感じられ、まばたきをしても目をこすっても消えません。暗いところでは消えているわけではありませんが、気にならなくなります。目の前を飛ぶ浮遊物の形はいろいろで、粒状、ゴマ状、虫状、カエルの卵、糸くず、煙など様々です。

こんなお悩みありませんか?

  • 視界の中に黒い点が見える
  • 常に糸くずのようなものが見えて気になる
  • 明るい場所で浮遊物が見える

治療方法

飛蚊症の治療は、その原因によって変わります。

網膜裂孔・網膜剥離

硝子体剥離やそのほかの原因で網膜に穴が開いたり、その穴を中心に網膜が下の層から剥がれて硝子体の方へ浮き出すことがあります。このような現象が起こると、初期症状として目の前を飛ぶ「浮遊物」の数が急に増加し、放っておくと失明に至ります。網膜裂孔の治療法はレーザー光線で裂孔の周囲の周囲を焼き固め(光凝固)、剥離を防止します。これは通院治療で行えますが、網膜剥離を起こすと入院・手術が必要になります。

硝子体出血

糖尿病や高血圧、外傷などにより眼底出血が起こり、その血液が硝子体に入ると突然、飛蚊症の症状を感じたり、目の前に赤いカーテンを引いたりしたように感じます。出血の量や部位にレーザーを当てる光凝固法を行うこともあります。

ぶどう膜炎などの炎症

ぶどう膜炎に細菌やウイルスが侵入したり、眼のアレルギー反応により炎症が起こると、血管から白血球や滲出物が硝子体に入り込み、飛蚊症の症状を感じます。炎症がひどくなると「浮遊物」が増加し、視力が低下します。炎症を抑えるための内服薬や点眼薬で治療します。

目の病気を早期発見するためには、眼底検査が大切

飛蚊症の大半は老化に伴う生理的な現象ですが、中には網膜裂孔といって眼底の神経に穴が開いているケースがあります。これを見落とすと網膜剥離に進行してしまい、大手術が必要となります。網膜裂孔が発生しても、初期であれば外来でレーザー治療が可能です。早期発見すれば怖い病気ではありません。
そのために必要なのが眼底検査です。眼底検査では、眼底の血管や網膜、視神経の様子がわかり、病気の有無や進行状況を確認することができます。
予防のためにも、年に1回定期的に眼底検査を受けましょう。

強度近視

強度近視とは?

視力が弱いといえば近視と思われやすいように、近視になってしまった眼は眼鏡矯正が必要になります。しかし、眼鏡は見かけの問題や使用上の不便さから近視の子を持つ親に嫌われます。確かに遠くを見るとぼやけて見にくく不便ですが、近くを見るには目を近づけさえすれば見えるため、特に不便はありません。むしろ、正視の人が老眼鏡の必要な頃になっても、近用眼鏡で必要としない場合があり、老視に有利とされています。ただ、強度近視に関しては、後に述べるように疾患と結びつく例がありますので注意が必要です。

こんなお悩みありませんか?

  • 目を近づけないと字が読めない
  • 視界がぼやける
  • ものがゆがんで見える

強度近視の治療方法

近視の予防と進行防止

  • 1体に合った机といすを使って読む
  • 2適切な照明で読む
  • 3正しい姿勢で読む
  • 4はっきりと印字された活字を読む

これらが読書をする上で重要と考えられ、積極的な予防法として遠方を見たり、眼科において器具を使った訓練などが行われています。もちろん健康管理も重要です。近視の進行防止対策として、環境因子、特に近業時に毛様体筋(目の水晶体を調節する筋肉)が異常に緊張するのを和らげる方法が考えられていますが、現段階においてどれも完全なものとはいえません。

近視の進行防止対策

望遠訓練

調節の現象 眼鏡や薬物点眼で調節の負担を軽減することで、近視の進行が遅れるといわれています。 特に偽近視(仮性近視)には薬物点眼療法がよく用いられています。 その他、ハードコンタクトレンズの使用により近視の進行が遅れるという意見もあります。

強度近視の目に起こりやすい病気

  • 1飛蚊症
  • 2網膜剥離
  • 3緑内障
  • 4白内障
  • 5黄斑部変性

目の病気を早期発見するためには、眼底検査が大切

強度近視はものがよく見えないだけではなく、緑内障などさまざまな目の病気につながるリスクをはらんでいます。強度近視の方は、日頃から気をつけて生活することが大切です。
目の病気の予防や早期発見のために必要なのが眼底検査です。眼底検査では、眼底の血管や網膜、視神経の様子がわかり、病気の有無や進行状況を確認することができます。
予防のためにも、年に1回定期的に眼底検査を受けましょう。

結膜炎

結膜炎とは?

結膜炎になると、結膜が赤くなったり(充血)、まぶたの裏側にぶつぶつができて目やにや涙が増え、かゆみ、しょぼしょぼ感、ゴロゴロ感、まぶしさなどがあらわれます。症状がひどくなると、出血、耳の下のリンパ腺(耳前腺)の腫れ、まぶたの急激な腫れ、白目がブヨブヨしてくる(結膜浮腫)、発熱などが起こることもあります。
結膜炎には、感染性と非感染性(アレルギー性)があり、治療方法も異なります。

こんなお悩みありませんか?

  • 目が充血して赤くなる
  • 目やにや涙が出る
  • 目がかゆい

結膜炎の治療方法

はやり目流行性角膜結膜炎(アデノウイルス4,8,19,37型)

まぶたの裏側のブツブツや充血、まぶたの腫れ、流涙などの症状が激しくあらわれます。感染してから7~14日で発病します。

プール熱 咽頭結膜熱(アデノウイルス3,4型)

プールで感染することがあり、プール熱とも呼ばれます。結膜にブツブツができて、咽頭炎による発熱を起こします。感染してから5~7日で発病します。

急性出血性結膜炎(アデノウイルス70型感染)

感染してから1~2日後に突然眼球結膜に出血を起こし、ゴロゴロ感、充血、まぶしさなどがあらわれ、結膜にブツブツができます。

ウイルス性急性結膜炎

この病気に有効な点眼薬はありません。ウイルスに対する抵抗力をつけるため、休養を十分に取って体力を落とさないことが必要です。また、補助的に ほかの感染を起こさないために抗菌点眼薬や、炎症を抑えるためにステロイド点眼薬などを使用します。ほかの人にうつさないように十分に気をつけましょう。

アレルギー性結膜炎

花粉やハウスダストなどのアレルギー素因によって、炎症やかゆみ、異物感、目やにや涙が出るなどの症状が起こります。日常生活の中で可能な限りアレルゲン物質を避け、主に抗アレルギー点眼剤を使って治療をします。体質によるものなので、一時的に回復したとしても薬を継続していくことが大切です。

後遺症と合併症への注意

結膜炎の症状が治まってきた頃に、くろめ(角膜)の表面に小さな点状の濁りがでてくることがあります。このときに治療をやめると、くろめが濁って視力が おちてくることがありますので治ったかなと思っても医師がいいと言うまで点眼などの治療を続けるようにしましょう。
プールなどの利用にも注意が必要です。目が充血していて目やにが出る日はプールに入らない。長時間泳ぐときは水中眼鏡などを使用する。泳いだ後、目が充血していてもあわてず様子をみるなどの注意してください。

糖尿病網膜症

糖尿病網膜症とは?

糖尿病網膜症とは、糖尿病による合併症のひとつです。病状が進行すると視力が低下し、失明する可能性もあります。
網膜の状態などから進行の段階が3つに分けられます。単純網膜症から増殖網膜症の段階ではほとんど自覚症状がないため、初期の段階で患者さん自身が眼の異常に気づくことは困難です。このため、眼科で定期的な検査を受けることが大切です。

こんなお悩みありませんか?

  • 糖尿病と診断された
  • ものがかすんで見える
  • 視力が落ちてきた

糖尿病性網膜症の治療方法

血糖コントロール

まず糖尿病の治療と生活習慣の改善が必要です。単純網膜症では、血糖コントロールによって、眼底出血が改善することもあります。また、ほかの治療の効果を十分なものにするためにも血糖コントロールが不可欠です。

レーザー光凝固術

レーザー光凝固術は、網膜にレーザーを照射して新生血管の発生を防ぐ方法です。また、白斑も治療できます。この治療法で視力が回復するわけではありませんが、網膜症の進行を阻止することができています。

硝子体手術

新生血管が破れて硝子体に出血を起こす硝子体出血や、網膜眼底から剥がれる網膜剥離が起きた場合には。硝子体手術が必要となります。

手術後の経過、養生について

血糖コントロールを続けましょう

治療の基本です。

糖尿病といわれたら、必ず眼科で検査を受けてください

自覚症状では眼の状態はわかりません。眼科では血管の状態を詳しく見るための精密眼底検査を行っています。

定期的に眼科の検査を受けましょう

定期的に眼底検査を受けることによって、適切な時期に適切な治療を受けることができます。

眼科で行った検査結果は、糖尿病手帳などに記録してもらいましょう

自分の目の状態をしっかり把握することができます。
当院では、糖尿病の患者様の大切な視力を守るために、内科と連携して糖尿病網膜症の治療を行っています。

ものもらい

ものもらいとは?

まぶたの一部が化膿して炎症で腫れて痛みがあります。初めは、まぶたが赤く腫れて痛がゆく感じます。炎症がひどくなると黄色に化膿した(膿点)が出てくるのが一般的です。

こんなお悩みありませんか?

  • まぶたが赤く腫れる
  • まぶたの一部が化膿している
  • まぶたの中にしこりがある

ものもらいの治療方法

ひどくならずに自然に治ってしまうことも多いのですが、治療法としては抗生物質の点眼や、眼軟膏を塗ったりします。発熱やうずくような痛みを伴う激しい炎症の時には、内服薬(抗生物質・炎症剤など)で炎症を抑えます。また、冷湿布などで冷やすのもよいでしょう。
ある程度進んでしまったときには、眼科で小さく切開し、膿を出してもらい、眼軟膏を塗っておくと治ります。決して自分で膿をしぼりださないようにしましょう。炎症がまわりに広がる恐れがあるからです。また、眼科で切開された場合、眼帯をされることがありますので、車を運転するのはさけましょう。

手術後の経過、養生について

予防対策と注意

  • 1日ごろから手指を清潔にし、汚れた手指で目をこすったりしないようにしましょう。
  • 2疲労をさけ、睡眠を十分にとり、体力を落とさないようにしましょう。
  • 3症状が出ても、まぶたをこすったり、眼に刺激を加えないように注意しましょう。
  • 4炎症がまわりに広がる恐れがありますので、自分で処置するのはやめましょう。

麦粒腫(ばくりゅうしゅ)・霰粒腫(さんりゅうしゅ)

ものもらいは、麦粒腫(ばくりゅうしゅ)とも呼ばれます。麦粒腫には、まつ毛の根元の汗腺や皮脂腺から感染する外麦粒腫、マイボーム腺から感染する内麦粒腫の2種類あります。
よく似た症状に霰粒腫(さんりゅうしゅ)があります。まぶたの中に小さなしこりができ、慢性の炎症を起こすもので、麦粒腫とは外見上は似ていますが、霰粒腫は化膿性の病気ではありません。マイボーム腺がつまり、その中に分泌物がたまったものです。痛みはないので、しばらくそのままにしても大丈夫ですが、細菌に感染すると急に炎症が起こり、ズキズキ痛みます。これを内麦粒腫と呼ぶこともあります。小さくなることはありますが、場合によっては手術でしこりをとらなければなりません。

角膜炎

角膜炎とは?

角膜に起こる炎症のことで、原因は感染をはじめ異物、怪我、ドライアイなどさまざまです。免疫力の低下によって、ヘルペス性の角膜炎を発症することもあります。
角膜感染症が起こるとさまざまな症状がでます。目の痛み、目のゴロゴロ感、白目が赤くなる、涙がぽろぽろ出る、まぶたのピクつきや腫れなどが生じます。角膜が白くにごって視力が低下することも少なくありません。

ドライアイとは

ドライアイは「乾燥性角結膜炎」ともいわれ、目を守る涙の分泌量が減ったり、涙の質が低下したりすることによって引き起こされます。目の不快感だけでなく、目の表面に傷ができることもあります。コンタクトレンズの利用、スマートフォンやパソコンの普及に伴って、近年とても増えている目の病気です。

こんなお悩みありませんか?

  • 目が痛い
  • 目にゴロゴロした違和感がある
  • 白目が赤くなる

角膜炎の治療方法

菌の種類により、抗菌剤や抗真菌剤、抗ウイルス剤などを投与します。軽いものであれば点眼により比較的短期間のうちに治りますが、点滴などの全身的治療が必要になることも少なからずあります。

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